レポート

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2005.09.18 妙高サマージャンプ大会レポート

曇天、霧、雨、安定しない風・・・妙高はいつも天候との戦いのはずだった。妙高市の誕生を記念してか、晴天。正反対とも言える妙高だった。暑いぐらいの日差しが降り注ぎ、風も比較的安定している。好記録からの熱戦が期待される。

「実は妙高って(いつも飛んでいる)大倉山を少し小さくした感じなんですよね」

享平が大会前にそう話していた。だから期待していて下さい。そういう意味だろうと最初は思っていた。しかし。その口ぶりからいつもと違うものを感じた。そして、その違和感は悪い意味で的中することとなった。

トライアルラウンド。その日の調子やコンディションの確認で、本気のジャンプではないが距離があまり伸びない。ランディング後に軽く首を傾げる。

そして、1本目。中間での風が受けられず失速し、75.0m(結果、2本目に進めず)。

2本目の試技が行われる中で2、3言葉を交わすが、話す言葉の端々に悔しさがにじむ。先日のインタビューで話していた改造している空中フォーム。まだ何回かに一回は失敗ジャンプとなってしまうようだった。もしかしたら、大会前に感じた違和感はそのまれに起こる失敗ジャンプからくる自信の無さだったのではないだろうか。

空中フォームを改造する。それが何年も積み重ねてきたものを捨て去るという非常に勇気のある決断だったのは想像に難くない。しかし、である。すべてはオリンピック出場の為。コンチネンタルカップ組を争うという現状を踏まえると、何かを変える必要があると判断したのだろう。

来月は決戦の地、白馬での選考会が控える。何よりも結果が要求されるその場所で、思わずガッツボースを出す享平が見れるだろうか。周りにいる側からはこれしか言えない。

「がんばれ、享平」

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